TOEIC980点のうにだよが、TOEIC初心者の方が知っておきたい基礎知識を解説します。
この記事には、以下の5つの内容が含まれています。
- TOEICスコアごとの英語力
- TOEIC試験の内容を紹介
- よくある疑問への解答
- 参考書の買い方
- 基本的な勉強の心構え
まずは敵(TOEIC)を知ろう
なぜTOEICを受けるかは人によって理由が異なると思いますが、皆さん目標となるスコアはあると思います。
目標スコアはただ勉強し続けるだけでも達成できるかもしれません。しかし、時間がかかります。時間がかかると、途中で挫折する可能性も高くなります。
そこで、まずはTOEICについて知って、効率の良いやり方を知ったり考えたりしてから勉強を始めましょう。
そうすれば、目標を達成できる可能性が高まりますし、苦労も減ります。
TOEICに高度な英語力は必要ない!TOEICスコアと英語力の関係
TOEICは、一般に言われているほど高い英語力がなくてもそこそこのスコアを取れます。
ですから、TOEICを怖がる必要はありませんし、目標スコアが高すぎるとか無理だとか思う必要もありません。
うにだよの英語力とスコア
TOEIC555点から980点まで上げたうにだよの実経験から、TOEICスコアごとの英語力を書いていきます。
600点:英語を使って何もできない
730点:辞書を引いたり、よく考えれば英語を少し理解できる
860点:そこそこ英語は理解できるが、ネイティブレベルはよくわからないことが多い
980点:ネイティブレベルでもそこそこ理解できるが、完璧には程遠い
この程度の英語力で良いなら、目標スコアを取れる気がしてきませんか?
TOEICってどんな試験?
では、TOEICがどんな試験かを紹介していきます。
すでにだいたい知っているという方は、マーカーを引いた部分だけでも読んでいただけると幸いです。
TOEICの概要
リスニング・リーディング各100問のマークシート試験です。基本的に4択で、一部問題は3択です。
制限時間はリスニングが45~47分、リーディングが75分です。
リスニングの時間は毎回異なり、試験開始前にあらかじめ何分になるか伝えられます。
リスニング・リーディングがそれぞれ5~495点の間の、5点刻みで点数がつけられます。そのため、全体の満点は990点です。
公式データによると、最近の公開テストのリスニングの平均点は320~330点、リーディングの平均点は260~270点程度です。
参考リンク
公開テスト 平均スコア・スコア分布 一覧|TOEIC Listening & Reading Test 公式データ・資料|TOEIC Program|IIBC
TOEICの点数システム
TOEICは点数の付け方が少し特殊です。
例えば、同じマークシートのセンター英語は、問題ごとに2点や8点といった点数が決まっています。
しかしTOEICはそうではなく、正解数で点数が決まります。難しい問題のほうが配点が高いということはありません。どの問題も同じ1問分の価値です。
TOEICの試験内容
TOEICテストは7つのPartに分かれていて、Part1からPart4がリスニング、Part5からPart7がリーディングです。
試験中、注意すべき点がいくつかあります。
- 問題用紙への書き込みは禁止(マークも不可)
- リスニング中にリーディングの問題を見るのは禁止
問題用紙への書き込みができないのは、戸惑う人も多いです。
ここからは、それぞれのパートの簡単な説明と解説をしていきます。
Part1:写真描写問題 6問
問題用紙に写真が印刷されています。説明文が4つ読み上げられるので、その中から写真の内容を正しく説明した説明文を選びます。
比較的やさしいパートですが、Part1特有の頻出分野があります。その種の問題はかなり細かい聴き分けが必要ですし、聴き取れても勉強していないと答えを選べないかもしれません。(現在進行形と現在完了形の聴き分け・使い分けなど)
Part2:応答問題 25問
質問または文章が読み上げられた後、それに対する応答文が3つ読み上げられるので、その中から適切な答えを選びます。
ほとんどは初心者でも答えやすい問題ですが、数問は上級者でも悩むような問題が出てきます。
初心者の時点では、WH疑問詞の聴き分け(とくにWhenとWhereは紛らわしい)や、質問文ごとの正しい答え方を知っているか(WH疑問文にYesやNoでは答えられない、など)が鍵になります。
知っておくべきこととして、素直でないひねった応答が答えになることがあります。(質問に対して「さっき来たばかりなので知りません」「上司の~さんに聞いてください」など)
Part3:会話問題 39問
2人または3人の会話が放送されるので、問題用紙に印刷された問題文と答えを読み、正しいものを選びます。
各会話には3つの問題があります。また、3題ほど図表が書いてある問題が出題されます。
比較的難しいパートです。とくに、3人出てくるものはかなり難しいことが多いです。
問題が始まる前に質問文を先読みして、要点を掴んでおくのがコツです。選択肢まで読めるとなお良いです。ですので、多少はリーディング力も必要になります。
長文ですので、Part2よりは少しの聴き逃しが致命的にはなりません。しかし、1度しか解答の根拠が出てこない問題もたまにあります。
Part4:説明文問題 30問
アナウンスやナレーションのような1人で読む文章が放送されるので、問題用紙に印刷された問題文と答えを読み、正しいものを選びます。
各会話には3つの問題があります。また、2題ほど図表が書いてある問題が出題されます。
これも比較的難しいパートです。話の流れがわかりやすいことが多く、Part3よりは簡単かもしれません。
これも先読みして要点を掴んでおくのがコツです。
Part3と同じく、Part2ほど聴き逃しが致命的にはなりませんが、やはり解答の根拠が1度しか出てこない問題がたまにあります。
Part5:短文穴埋め問題 30問
4つの答えから正しいものを選んで、不完全な文章を完成させます。
比較的やさしいパートです。知っていれば考えずに答えられる問題が多いです。頻出の分野が決まっているのでで、専用の参考書で勉強すると良いです。
全体的に答えやすい問題が多いですが、毎回2,3問はかなりの難問が出ます。極端に難しい単語やマイナーな文法知識を問われるわけではなく、どれも正しいように見えて判断に悩まされるような問題です。990点満点を目指す人の最後の難関とも言われています。
Part6:長文穴埋め問題 16問
4つの答え(単語・句・一文)から正しいものを選んで、不完全な文章を完成させます。
基本的にはPart5と同じ知識が問われます。Part6特有の問題(接続詞、接続副詞、長文挿入問題など)は、文脈を理解しているかが問われます。
Part5の対策をしていれば解ける問題が多いので、長文とはいえそれほど難しいわけではありません。
Part7:長文問題 54問(1つの文書29問、複数の文書25問)
いろいろな文書が印刷されているのを読み、設問の答えを選びます。各文書には設問が2~5問あります。
制限時間に対して文書の量が多く、内容の理解も要求されるので難しいです。
TOEIC800点台までは、時間内に最後まで終わらないものだと思ってください。逆に言えば、最後まで終わらなくても800点は取れます。900点で最後まで終わらない人もいます。
終わらないのは当然なので、時間が来る前に解いていない部分も適当に塗って空欄がないようにしましょう。4分の1で当たります。
文書が1つの問題はシングルパッセージ、2つの問題はダブルパッセージ、3つの問題はトリプルパッセージと呼ばれています。
ダブルパッセージやトリプルパッセージのほうが読む量が多く難しいように思えますが、シングルパッセージのほうが難しいことも多いです。
TOEICは英語力と関係ない?
「TOEICを勉強しても英語はできるようにならない」と言っている人もいます。もしそうだとしたら、あんまり勉強する気になれないですよね。
でも、そんなことはありません。
ここからは、TOEICに対するよくある疑問に答えて誤解を解いていきます。
TOEICは英語力よりテクニックが大事?
よく言われていることですが、そんなことはないです。英語力のない人がテクニックだけ勉強したところで、点数はさほど伸びません。
TOEIC慣れしていない英語力が高い人が少しTOEICを勉強することで慣れて、大きくスコアが伸びることはあります。
このような経験をした人が、TOEICはテクニックの試験だと言っているのかもしれません。
しかし、これは英語力がある人の話です。英語力が高くない人は、リスニングやリーディングそのものができるようにならないとスコアは上がりません。
こう書くと難しく見えるかもしれませんが、TOEICの英語は本場のそれと比べるとずっと簡単です。勉強すればきっとできるようになります。
だらだらして留年したうにだよでもできました。あなたにもできます。
TOEICを勉強しても英語は話せない?
TOEIC Listening & Reading Testです。リスニングとリーディングのテストです。ということで、答えはイエスです。
うにだよはTOEIC980点ですが、英語を話せません。
しかし、TOEICを通して英語を読んだり聞いたりすることはできるようになりました。
これだけでも十分役に立ちます。海外のサイトを日本のサイトと同じように見て情報収集できますし、洋書もそこそこ読めます。
コミュニケーション能力だけが『本当の英語力』ではないのです。
そして、TOEICを通じて鍛えた語彙力・リスニング力などは、今後英会話を勉強する際の下地になります。無駄にはなりません。(話せない人が言っても説得力がないとか言わない)
TOEICで出る単語は偏っていて、実際には使われない?
確かに偏っていて、一般的によく使われる単語でも出ないものがあります。また、日常生活で使われるようなくだけた表現もあまり出ません。
しかし、TOEICに出る単語は平易なものが多く、どこでも見かけるような単語ばかりです。これは海外のサイトをよく見るうにだよが保証します。
TOEICに出る単語は、覚えれば必ず役に立ちます。
参考書の買い方
書店にはたくさんTOEIC対策本が並んでいます。どんな本をどのように買えばよいのでしょうか。
具体的な本の紹介・レビューは他の記事で書きます。ここでは買うときの姿勢について説明します。
新形式の本を買おう
TOEICは2016年5月に出題の形式が変わりました。
具体的には、簡単なpart1,2,5の問題数が減って、難しいpart3,6,7の問題数が増えました。さらに、新しい種類の問題が出るようになりました。
2016年5月以降のTOEICは新形式と呼ばれています。
問題の配分が変わったのは非常に大きな違いです。さらに、新形式になってから出るようになった問題もありますし、問題も難化してきています。新形式に対応した本を買いましょう。
旧形式のものが全く勉強にならないということはありませんが、家にあるからといって古いものを使ったり、ケチって中古の旧形式の本を買ったりしないでください。
とくに、模試は絶対に新形式のものを買うようにしましょう。
参考リンク
TOEIC Listening & Reading Test 出題形式の変更点|IIBCからのお知らせ一覧|IIBCについて|IIBC
参考書にお金を惜しむな
ほとんどの方は就活で使うとか、昇進に必要とかで目標スコアがあると思います。
ここで、もし目標スコアに届かずにまたTOEICを受けないといけなくなったときの損失を考えてみましょう。
まず金銭的な損失があります。
会社や学校がお金を出している場合はタダかもしれませんが、自費でTOEIC公式テストを受ける場合は5725円かかります。交通費を含めるともっとかかるかもしれません。
時間的な損失もあります。
次のTOEICまでまた勉強しないといけませんし、テストで貴重な休日が1日潰れてしまいます。
このように、1回余計に受けるだけでかなりの金銭的・時間的損失が発生します。それに比べれば参考書の1冊や2冊はタダみたいなものです。
良い参考書をたくさん買ってサクっと目標を達成しましょう。
1冊ずつ買おうとするな
1冊終わらせてから新しいものを買おう、ではなく、良質な参考書を必要なだけ買いましょう。
1冊ずつやろうとすると、その本で詰まったとき勉強のやる気を失う原因になります。それに、毎日同じような勉強だけしていると飽きてきます。複数の本を平行してやったほうが勉強を続けやすいです。
参考書は1周やっただけで終わらせずに、何度もやり込んで内容を身につけるものです。長く使うものですから、先行投資だと思いましょう。
そして、買ったもののどうしても自分に合わない、と思ったら無理にやる必要はありません。勉強が苦痛になってしまいます。
先述の通り、参考書の1冊や2冊はタダみたいなものです。必要経費だと思って割り切ることが大事です。
だからといって、大量の参考書をむやみやたらと買って1冊も終わらせないのはダメです。できるだけ終わらせるようにしましょう。
誰もが絶対に買うべきもの
どの参考書を買うべきかは、現在のスコアや目標スコア、学習スタイルによって変わってくるので、一概には言えません。
しかしそれでも、絶対に全員が買うべき参考書と道具はあります。それは
- 『銀のフレーズ』か『金のフレーズ』(銀のほうがおすすめ)
- 公式模試1冊
- 1.3ミリのマークシート用シャーペン
の3つです。(リンクはAmazon)
この中でもとくに、マークシート用シャーペンは使っていない人も多いですが、使うと世界が変わるレベルの代物です。
TOEIC本番で周りを見てもほとんど使っている人を見かけないのですが、本当にどの参考書よりも買うべきです。
シャーペンは塗るのに時間がかかります。鉛筆は折れる危険がありますし、削るのが面倒です。
このマークシート用シャーペンを使えば本番でマークシートを塗るのが楽になるのはもちろん、日頃の勉強のストレスも少なくなります。
数百円で買えるので、買わないと損です。
詳しく知りたい方は、こちらの記事を見ていただけると嬉しいです。

基本的な勉強の仕方
あなたは本屋やネットで探して、無事に参考書を買うことができました。さて、どのように参考書を使って勉強すれば良いでしょうか。
机に向かって勉強しなくても良い
机に向かって勉強するのは気力が必要ですよね。どうしてもやる気になれないときもあります。そんな調子で参考書や英語、TOEICに触らなくなる人もいっぱいいます。
どうすれば勉強を続けられるのでしょうか?
気合を入れて勉強をしなければ良いのです。
やる気が出ないときは、10分くらいベッドに寝っ転がりながら単語帳を眺めたり、文法の問題集を解いたりするだけで良いのです。これでも十分に勉強になります。
こうやって軽い気持ちで勉強していると、英語への抵抗感がなくなっていきます。
勉強が大嫌いで留年したうにだよが英語だけは好きで得意なのは、こんなんでも勉強になるからです。

すきま時間を使おう
よく言われていることですが、通勤通学中・お昼休み・講義の間のようなすきま時間に勉強しましょう。
1日10分でも、1ヶ月で5時間、1年で60時間になります。短いすきま時間も積み重ねれば長い時間になります。
ちょっとした時間に単語帳を1ページや2ページ進めるだけでも良いです。普段スマホを触っている時間の3分の1だけでも、勉強の時間にしてみませんか?
さきほども言いましたが、短時間でも毎日英語を触っていると、勉強が嫌で面倒なことではなくなっていきます。
まとめ
まとめです。
- TOEICは英語力と関係があるが、それほど高い力は必要ない
- 『金フレor銀フレ』『公式模試1冊』『マークシート用シャーペン』は必須
- 気合を入れず、力を抜いて勉強を続けよう
TOEICは決して難しいものではありません。みなさんが時間をかけず、苦労をせずにスコアアップできることを願っています。