留年しながらも大学在学中にTOEIC930点を取得したうにだよの、TOEIC参考書レビューです。
今回はTOEIC L&Rテスト990点攻略を紹介します。満点狙いではなくとも、すべての高得点を目指す人におすすめです。
概要
著者:濱崎潤之輔
おすすめ度:★★★★★
目標スコア:860点以上
TOEIC990点満点を50回以上取得し、さまざまな大学や企業でTOEIC講師を務める濱崎潤之輔氏(通称HUMMER)の著書です。
990点攻略という名の通り、パート別にTOEIC満点を目指すうえで注意すべきポイントや、上級者でも落としやすい難問が解説されています。
TOEIC対策本なので、もちろん問題が多数収録されていますが、この本の中では簡単なものでも、本番ではやや難しい程度とされる程度の難易度はあります。
さらに、仕上げとして『ハイレベル模試』が1セットついています。ハイレベルを謳うだけあり、通常のTOEIC模試よりもかなり難しいです。
この情報だけでは、既に900点以上のスコアを取得した人用の難しい本だと思われるかもしれません。しかし、この本は860点程度を目標としている人でも大いにスコアアップの役に立ちます。
確かに全体的に問題は難しいですが、ただ難易度が高いだけの悪問はなく、必ずハイスコア取得に役立つ問題のみが掲載されています。
解説も丁寧なので、700点台の方でも全くついていけないということは少ないでしょう。
内容
Partごとに章が別れています。
それぞれの章のはじめに、『990点獲得のポイント』がいくつか箇条書きで示されたあと、数問例題を解きます。
次に『HUMMER式アプローチ』と題して、例題の解説をしながら、前ページで示されたポイントが具体的に説明されます。
その後の『Training』では、TOEICとは異なる形式の練習問題を解き、満点を獲得するための力をつけます。
例えば、Part1・2はディクテーション(音声を聴いて書き取る)、Part7は4択で正解を選ぶのに加えて、その解答の根拠を示すといった具合です。
最後の『Practice Test』で、問題を解いて、学んだ内容が身についたか確認します。
全ての章を終えたあとは、別冊の『ハイレベル模試』に挑戦しましょう。
使い方
まずはとにかく1周やってみてください。高得点を目指すうえで必要となるポイント・解き方が身につきます。
既に730点以上を取得している方は、簡単な問題であれば、ただ聴いたり読んだりするだけで解くことができると思います。
しかし、少しひねられた問題や、多くの受験者にとって鬼門となるPart7では、そうはいかないことでしょう。
この本では、そういった難問のどこに気をつけて、どんな解き方をすれば良いのかが、TOEIC満点を50回以上取得した著者の視点で、わかりやすく示されています。
効率的な解き方・注意すべきポイントを知ることがスコアアップに直結するのはもちろんですが、日頃の学習でそれらを意識することで、漠然と演習を繰り返すよりも高い効率を得られます。
最後の模試は非常に難しいですが、これに慣れれば本番は怖くありません。力試しだと思ってチャレンジしてみましょう。
模試の正解数と参考スコアの換算表も一応ありますが、あまり参考にならないと思います。低い点数が出ても気にしなくて良いです。
1周終わったあとは全ての問題を繰り返し解いて、本書の内容をマスターしましょう。簡単な問題が少ないので、効率よく力をつけることができます。
でもディクテーションって面倒だよね
うにだよは、面倒だと思ったのでディクテーションはやりませんでした。
「全部言われたとおりにやらなきゃ!」と思ってしまうと、やる気がなくなります。完璧を目指して挫折するよりは、少しずつでも良いので前に進んで行きましょう。
とくにこの本は、適当にやってもなお得られるものが多い良書です。自分のやりたいようにやって、書いてあることを吸収してください。
まとめ
タイトルからは非常に高度な中身を想像してしまいますが、この本はすべての800点以上を目指す人におすすめできます。
730点では満足できず、もっと高い点数やリスニング・リーディング力を手に入れたい方は、この本を買ってより高みを目指しましょう。
本棚にあると強そうなタイトルなのも、ポイント高いです。
追記:Part7の『HUMMER式解法』
本書で示される解き方の中でも、とくにPart7の『HUMMER式解法』はTOEICerの間で有名です。
具体的には
- 1問目の質問だけ読む(選択肢はまだ)
- 本文をキリの良いところ(1段落や1パッセージ)、または正解の根拠が見つかるまで読む
- 1問目の選択肢を読んで解答
- 次の設問の質問だけ読んで、本文を続きから読む
という手順です。
うにだよはこの方法を知ってPart7を通して40分程度で解けるようになり、ミスも1つか2つ程度に抑えることができるようになりました。
ぜひ本書を買ってマスターしていただきたい方法です。
この解法の良いところは、はじめに質問文をすべて読んでから本文を読むような、高い短期記憶力や集中力、英語力を必要としないところです。
一言で言えば、誰にでもできて高い効果が得られるということです。